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新しい上司に、病気のことを伝える方法を解説します

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新しい上司に、病気のことを伝える方法

箇条書きブログ

新しい上司に病気について伝える時に気をつけること

  • 上司に話すことで、何を・どんな風に配慮してほしいか、目標を明確にしよう。
  • 言いたくないこと、言ったらやばいことは秘密にしておく。
  • 病気が仕事に及ぼす影響は何か、闘病期間はどれくらいになるのか、テキトーでもいいから伝えよう。
  • 逆に、「こんな仕事はできる」みたいな提案ができれば、しよう。

 

はじめに

 そろそろ新しい年度が始まりますね。

 個人的に、私は4月が一番嫌いです。人事異動によって、大量に新しい人がやってくるからです。人見知りなんです笑

 今年は、新たに持病という観点が加わりました。

 今までの上司には、病気について伝えていたのですが、上司が異動することになりました。

 4月には、新しい上司がやってきて、私は自分の病気を伝えなければなりません。

 そこで、新しい上司に、病気のことを説明する方法を、自分のためにも整理してみました。

 同じような悩みを抱えている方の参考になれば、幸いです。

 

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ステップ1:上司が信頼できる人物どうか、観察する

 このステップは、本来必要であってはいけないと思います。しかし、病気がどれだけ差別を受けているか、当事者のみなさんはきっとお分かりだと思います。

 必要以上に傷つかないために、まずは新しい上司を観察しましょう。

 職場で弱い立場にある人、例えば異動してきて仕事内容がよくわかっていない人や、新入社員などに、残酷な態度を取っていますか?精神疾患の部下を持った経験について、ベラベラ喋りだしたりしていませんか?上司との面談では、こちらの事情を打ち明けやすい雰囲気を作ってくれていますか?

 初対面でも「この人には打ち明けても大丈夫だ!」と確信を持てる上司もいる一方、半年経っても謎な上司もいると思います。観察には時間がかかるかもしれません。

 

 不運にも、上司がとんでもねぇ奴の場合は、かなり注意が必要です。正直に話して仕事に影響が出てしまった場合も、黙ってて仕事に影響が出てしまった場合も、どっちにしろパワハラの危険性があります。

     直属の上司に言わずに、人事に相談するとか、上司の上司に相談するとか、もしくは管理職ではない先輩に相談するとか、別の方法を考える必要があるかもしれません。

 

ステップ2:伝える目的を明らかにする

 「なぜ上司に病気を伝えたいか」を明確にしましょう。必ずしも正直に何でも言わなければならないわけではありません。ステップ1で上司を観察した結果、パワハラクソ野郎であれば、何も言わないというのも十分に選択肢の一つです。

 上司に、病気のことを知ってもらいたい理由は何でしょうか。

 1.上司や職場に、何かしてほしいことがあるから

 業務量への配慮、休暇が取りやすい体制などに協力してほしい。突然の休暇に対して、偏見を持たれたくない。

 2.知らせることに、組織としてメリットがあると思うから

 病気の社員を激務の職場に飛ばしてまうと、期待通りの働きは恐らくできません。組織として困ってしまうでしょう。

 また、管理職としては、休暇の頻度は多分知りたいはずです。突然休んだり、仕事量が減ったりする可能性があるのであれば、早めに知っておけば、組織としてダメージが少ないように工夫ができます。

 

 私の例を挙げると、

1.してほしいこと

 数週間に一回、木曜午後にしか診療していない病院に行くことに対してぐじゃぐじゃ言われたくなかった。

 勝手に休む人と認識されたくなかった。

 

2.組織への協力

 私を激務のところに飛ばすと、ご期待に添えない可能性がある。

 

 2の組織への協力については、結構難しい会社もあると思います。

 私の場合、会社風土的に考えて、上司に話すことで不当な扱いを受けないという自信がありました(そういう性質の会社なんです)。だからこそ、協力したいという気持ちが湧いてくるというものです。

 しかし、不当な扱いをしてくる会社の組織に、協力する必要はありません。噛みつくことに定評がある犬に近づく物好きはいないよね。存分に迷惑をかけてやりましょう。

 

ステップ3:手段を決める

 伝える手段を選びましょう。

 1.紙

 言いたいことを全て伝えられる

 2.口頭

 証拠が残らず、ディテールが曖昧にできる

 3.メール

 これは会社によっては、ちょっと失礼と捉えられる可能性もあります。

 対面で話す必要がないということで、気は楽ですし、対面で話すことができない方にはオススメです。

 

 多分、「これをしてほしい」という要求がはっきりしているのであれば、よりはっきり伝わりやすい手段を使った方がいいと思います。

 逆に、「意識しておいてほしい」レベルの要求であり、あまり詳細に知られると困ってしまう場合は、口頭の方が良さそうです。

 

ステップ4:伝えることを決める

 紙で伝える方は、Word文書に書いていきましょう。口頭で伝える方は、自分が見る用のメモを作りましょう。

 

 1. 病気の概要:何という名前の、どんな病気なのか。

 病気について説明をする欄ではありますが、あまり細かいことを説明する必要はないと思います。

 天疱瘡でいうなら、「IgA、IgGなどの自己抗体が自分の皮膚を攻撃して水疱を形成する自己免疫疾患であり、特定疾患である」というのは、説明しすぎだと思います。

 一行でいいのではないでしょうか。

 

 私なら、

  • IgA天疱瘡:自分の免疫が、健康な皮膚を攻撃して、水疱を作ってしまう病気

 

 2. 主な症状

 書くことは、例えば以下の2点です。

  • どんな症状があるのか
  • どんな症状がないのか(特に皮膚疾患の場合は、体の内側には症状がないことを説明した方がいいでしょう)

 

 こちらは、一生懸命書くと、かなり重〜い内容になってしまいますので、淡々と箇条書きにしてしまいましょう。

  • 腹痛
  • 頭痛
  • めまい

とかね。

 

私なら、

◯症状

  • 頭皮、皮膚の炎症
  • 薬の副作用で疲れやすい

(頭痛やめまい、吐き気、体の痛みやしびれなどはありません)

 

3. 仕事への影響

 ・1日8時間+α、今と同じように働き続けることについて、どのような影響がでるか。

  ・勤務時間や出勤時間には変更が必要か

  ・休みの頻度はどのくらいか

  ・仕事量や内容はどうするか

 ・そして、どういう影響は出ないか。

 (一般的な認識と異なる症状がある場合は、不要な配慮を防ぐため、追記した方がいいです。例えば、「難病」だけど肉体労働ができるとか、「うつ病」だけど仕事のストレスが原因ではないとか)

 

 変更してほしい、配慮してほしいことがある場合は、いつ、どのように、何を、どのくらいの期間、配慮してほしいのかを説明した方がいいと思います。

 また、無駄に配慮しなくてもいいことがあれば、それもはっきり伝えましょう。おそらく、「病気にかかりました」と(まともな)上司に報告すると、100%仕事のストレスが原因だと思われ、謎の優しい言葉をかけられます。違うのであれば、説明してあげた方が親切です。

 

私の場合は、

  • 木曜午後に診療している専門外来に通うため、数週間に一度、半休をいただく必要があります。
  • 突然、症状が悪くなって、仕事を休まなければならない可能性は、まずありません。
  • ストレスは病気の症状に全く関係がないと言われています。

 

4. 仕事への影響は、どのくらいの期間継続するか

  • 難病や精神疾患など、治し方がよくわからない人たちにとっては、この質問の答えは「ずーっと」か「わからない」になるかと思います。そういう場合は、例えば「三ヶ月様子を見る」とか「一年」とか適当なことを書いておいてください。どんどん更新していけばいいです笑
  • 治る病気の方は、病気の治療期間に目処があれば、是非情報提供をして、相手を安心させてあげてください。
  • また、今後悪化していく傾向にある病気の場合は、あまり本当のことを伝えない方がいいと思います。本当に悪化した時に、もう一度相談すればいいと思います。

 

私なら、

  • この病気の治療には、数年かかります。(実際には、治療法が存在しない)
  • 治療が進めば、通院の間隔がもっと空くようになる予定です。(これは本当)

 

5. 質問があるか確認する

 最後に、上司側が聞きたいことがないか、確認しましょう。管理職は管理職なりの観点で、あなたを見て、いろいろなことを考え、必要な事項を質問してくると思います。

 

おわりに

 いかがでしょうか。まあ4月って1年の中でも最も嫌な月(私にとっては笑)ですよね。

 この記事の内容を全部使わないにしても、ちょっぴり肩の荷が下りた気分になっていただけたら、とっても嬉しいです!

 「上司にこんな風に伝えたよ〜」「やっぱり言わないほうがいいや」「もっといい方法があるよ!」など、ご意見お待ちしています!

 

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